劇場版テレクラキャノンボール2013を毎日観に行っていた日記。

同じ映画を繰り返し観に行く、愛と狂気の日々の記録。

6月11日。125回目。ロサなりのテレクラキャノンボール6日目。

  6日目。今日と明日で終わってしまう…寂しい。

 本日のロサ会館。…看板が変わりばえしないんでヒキの画で撮ってみたんですが、何だかパタリロのイントロシーンみたいになってきましたね。

 毎日同じような席で観るのもアレかなと思い、今日は5列目で鑑賞。

   うっ。ナンかスクリーンが小っちゃい感じがする…

 定刻通りに予告編無しで上映開始。上映終了後、トークショー。

●6/11(木)トークショー ゲスト:三浦大輔ポツドール主宰)×ペヤンヌマキ(ブス会主宰)×バクシーシ山下監督

 「どうも、こんばんは」と山下監督登場。「実は今日、カンパニー松尾の名前が入っていたんですけど、今日は来れないという事で。特に理由は…あ、編集が忙しいという事で」と冒頭に謝罪。

 各人名前を名乗ってトークスタート。

・ 山下監督「えーと。ご覧頂いてますね。どうでした?どうでしたって事もないけど、大雑把な話ですいません」

  三浦さん「スゴイですよねー。こんな事になるとは…思ってたんですか?こんなにロングランというか、幅広い人に観て貰えるというか」

  ペヤンヌさん「どれくらいの人が来たんですか?」

  山下監督「どれくらい…1万人くらいじゃないですか」

  ペヤンヌさん「そんなに多くの人に観て貰えるAVなんてないんじゃないですか」

  山下監督「小向美奈子のAVくらいじゃないですか」

  三浦さん「これは撮ったのって…」

  山下監督「2013年の夏ですね。で上映が2014年の2月からで、そこから1年半」

 

・ ここで恒例のお客さんへの初めてご覧になった方?という質問。三浦さんはリピーターの方が結構いらっしゃる事に触れておられました。

 

・ あんまり実感がわかない、この作品は10時間のAVの予告編として捉えて下されば…と語る山下監督。

 

・ 三浦さんから「あれはどうやってやってるんですか?」とナンパシーンについての質問。ナンパのシーンはカットされているけど実際はどういう流れで出演まで漕ぎつけるコツはあるんですか?と問う三浦さん。

  山下監督「コツはねぇ、無いんですよ。ホント単刀直入で言ってみても芸が無いような。『お金欲しい?』ってホントそれだけだから。風俗やってる2人組居たでしょ、あの子達も『お金いる?』って感じで。その時点で警戒されてもアレなんで、『お金いる?』の所は回したいんだけど、どうしてもカメラが邪魔になってしまうんで回せない。ちょっと話を始めても、最初の一言でウンと言った時点で交渉が終わってるんで」

  三浦さん「でも山下さんの漂わせる雰囲気とかナンカが気を許してもいいような空気に持っていくんでしょうね」

  山下監督「いやぁそうでもないですね。警戒されますよ。見つけた所がススキノの地下鉄の駅の階段の所なんですよ。そこからタクシーに乗ってホテルまで1メーターくらいの所なんですけど、2人が後ろの席で僕が助手席に乗ってたら、あれだけ喋る2人が黙ってるんですよ。それでナンカやり辛いなぁと思って。逃げ出す瞬間を待ってるのかなぁとか思ってたんですけど、後から聞いたらやっぱり警戒してて、大丈夫かなこのオジサンっていうやり取りを横に座ってるんですけど喋ると聞こえるからっていうんでLINEでやり取りしてたって。それでもまぁいいんじゃないかって事で納得して着いてきたんですけど」

 

・  ペヤンヌさん「2人組だと結構難しいですよね。私もレズナンパって作品を撮ってたんですけど、2人組だと相談して断られちゃったり」

  山下監督「いやでも断られる場合もあるけど、相手に対しての目的が一致するとそうだよねそうだよねって言い合ってトントーンって話が進むんですよね」

 

・ 三浦さん「テレクラとかだと顔が見えないんでアレなんですけど、ナンパだったらやっぱり顔が可愛い子に声をかけるんですか?」

  山下監督「それは全然無いです」

  ペヤンヌさん「山下さんは『やっぱお金』って人ですよね」

  山下監督「いやだってみんなそうでしょ」

  ペヤンヌさん「でも人によって連れてくる女の子のキャラクターがスゴイ違うなぁと。山下さんはお金に釣られるパートナーを連れてくる」

  山下監督「そうですね…情にほだされてってのじゃないですからね」

  ペヤンヌさん「そういう殺伐とした人が…」

  山下監督「共通言語がお金しかないって人と解り合えないですもん。それはしょうがないですよね」

 

・ ペヤンヌさん「ナンカ凄い交渉が上手いらしいってのは解るんですけど」

  山下監督「上手くはないですけど…余計な事を言わないんじゃないですかね。一番最後の出会い喫茶の人もそうですけど、回りくどい説明は一切してないですもん。どうして私からお金が発生してあなたに渡るのかという説明を正直にしてるだけ」

 以降ネタバレに関するお話に繋がるので省略。

 

・ ペヤンヌさん「ボソっと山下さんが『女は信用出来ないからねぇ』と言ったのが山下さんの人生を表しているというか…」

  山下監督「女は信用出来ないというか人間が信用出来ないからね。男も信用出来ないかもしんないけど女は特にね」

 

・ 三浦さん「レースの中では女性に対して積極的でしたけどプライベートではどうですか」

  山下監督「プライベートでは…そんなにならないですね。積極的になる場面が無い。打席にすら立ってない感じですね」

  ペヤンヌさん「テレキャノを観た女の人の間でどの監督が良いかって話になって、私の周りでは山下さんが良いって人多かったですよ。枯れ専にはたまらないみたいです」

  山下監督「枯れ専ってなんですかw」

  ペヤンヌさん「ちょっと枯れた感じのオジサンが好き、みたいな女性です」

 

・ 山下監督「僕は当事者だから、カメラに写ってる所も写ってない所も知っているって感じで観れるんですけど、この作品、どうなんすかコレ?」

  ペヤンヌさん「出ている各監督が面白いモノを撮ろうと必死なのが伝わってくるし、それぞれのキャラクターが魅力的。女性としてはそういう見方をしてしまう。『40代マイナス1とかで女が怒る』みたいな意見もあると思うんですけど、そこよりも、出ている監督たちが女性を笑い者にしようとしているんじゃないのは伝わるから」

  山下監督「ペヤンヌさんは誰が気になりましたか」

  ペヤンヌさん「…みのるさんは気になりますね。スゴイ胡散臭いんですけどナンカ憎めないというか」

  三浦さん「ああいう方なんですか?」

  山下監督「そうですね。弟体質というか、年上の人に遊んで貰おうって。口でコミュニケーションを取って行こうっていうのは生まれつきなのかもしれないんですけど」

 

・ ペヤンヌさん「でも今回モテる系の人が多かったような」

  山下監督「そうですね」

  ペヤンヌさん「今まではモテない人も混ざってたような」

  山下監督「もうちょっと可愛くない動物というか猛獣みたいな人が暴れまわるっていうのがありましたよね」

  ペヤンヌさん「そこがメジャー路線に転換したというか」

  山下監督「それは全然狙ってないと思いますね」

 

・ ペヤンヌさん「昨日、うちの妹と一緒に観てたんですが、『梁井さんカッコいい』って言ってましたよ」

  山下監督「男見る目ないねぇ。みちるはねぇ、この北海道からクズな感じになってきましたけどねぇ」

  ペヤンヌさん「みちるさん熟女好きって事で登場するじゃないですか。観てる熟女としては希望の星みたいに思ってたんですけど、(札幌初日の)プレビューの時に『みちる的には全然オッケーだったの?』って聞かれて『全然大丈夫です』みたいに答えてるのを聞いて、熟女好きじゃねぇじゃんって思って」

  山下監督「それは若者の言い方なんじゃないですか『普通に好きっす』みたいな」

  ペヤンヌさん「いやぁそういう風には聞こえなかった。大丈夫な自分が好き、みたいに感じて嫌な感じに見えたんですよ。じゃあ熟女好きって言わなきゃいいのにと思って」

  山下監督「凄いですね。斜め下の凄い所から見てますね」

  ペヤンヌさん「ホントの熟女好きはあんな言い方しない」

 

・ 三浦さん「松尾さんのテレクラ物って結構前、15年前くらいから観てましたから今こういう風に観られてるって状況は遅いなぁと思ってて。もっと前から松尾さんの映像は面白かったから今何でって」

  山下監督「彼(松尾監督)はこれが最後なんじゃないかなって所で劇場版を作ったんじゃないかと思ってて。観て頂いて解ると思うんですけど、テレクラってほぼ死んでる状態じゃないですか。テレクラも死んでるしAVもほぼ死にかけの方向に向かってる感じなんですよね。売れないし、売れないと作れないしって。で、花火を上げるならこれが最後だってアダバナみたいな感じでやったと思うんですよね。あんまり本人は言わないですけど」

 

・ ペヤンヌさん「三浦くんも凄いテレクラ好きで、大学生の頃から色々やってて」

  三浦さん「テレクラ好きっていうか出会い系ですね。性欲を発散させようと必死だった」

  ペヤンヌさん「芝居でもツーショットダイヤルにかけてみたいな話を」

  三浦さん「ツーショットダイヤル面白いんですよ。当時全盛期で。あの頃はよくやってましたよねぇ」

  山下監督「時代と共に性風俗の方向がどんどん変わって行って。法律とかも色々あるんだけど、色んな新しいアイデアが出てきて。テレクラの次は出会い系って新しいのが出てきたらとりあえず1回は足踏み込んじゃいますよね」

  三浦さん「今は出会い喫茶ですか?」

  山下監督「出会い喫茶もねぇ、札幌では少なくなってましたね。あの1軒だけみたいな感じで」

 

・ 三浦さん「出会い喫茶…うん、楽しいですよね」

  ペヤンヌさん「過程が楽しいんですか?それともヤリたいってのが大きいんですか?」

  三浦さん「出会い喫茶って言ってもお金が発生してヤル、みたいな感じだから、お金払ってヤッてますけど」

  山下監督「出会い喫茶は…どこ行ってます?キラリとか?」

  三浦さん「そういう所ですよ。モモカフェとか」

  山下監督「モモカフェ凄いですよね。日曜日はマジックミラーの中に入れるっていう逆ナンパデーがあって」

  三浦さん「最近それをずーっとやってるお店も出来たんですよ。逆ナンパ喫茶。前行ったんですけどね」

  山下監督「どうでした?」

  三浦さん「いやぁ…ガッカリしますよ。指名されずに1時間くらいボーっとしてました。指名されたら嬉しいんですけどね」

  山下監督「どういう風に待ってるんですか?」

  三浦さん「素っ気ないフリをしてスマホをずーっと弄ってて」

  山下監督「女の人は見えないの」

  三浦さん「見えないんですよ。見えないままずーっと待ってて」

  ペヤンヌさん「逆ナンパ喫茶はお金的にはどういう感じなんですか?」

  三浦さん「同じですよ。女は無料で男が金払うっていう。だからどっちが良いか判んないですよ」

  山下監督「でもそういうシステムを作ってるのが面白いじゃないですか。そのシステムの枠の中に放り込まれる感じというか。札幌は(作中でも)ちょっと言ってるんだけど、マジックミラーじゃなくて単なるパーテーションで見えるんですよ。女性席が向こうにあって、男たちはこっちで待っててそこに餌が放り込まれるみたいな」

 この後、山下監督が逆ナンパデーに行ったお話から、2013年の撮影時に札幌では相席居酒屋が流行り始めていたが東京にはまだ無かったので怪しいと思って入らなかった、けど最近では東京でも相席屋などが流行っているというようなお話。ロサのすぐ隣のビルにも相席屋がありますね。ちなみにお三方ともまだ相席居酒屋は未経験だそうです。

・ 質問コーナー。映画とは直接関係無いんですが、という前置きからペヤンヌさんと三浦さんの関係について。早稲田大学時代に同じ演劇サークルにいらっしゃったそうです。そこから当時の三浦さんが出会い系でよく遊んでいたというお話。

 ペヤンヌさん「カラオケ行くとかゲーセン行くとかそういう感じ?」

 三浦さん「いやもっとスルっと入る感じ。コンビニ行くみたいな」

 山下監督「あるから入ろーって」

 三浦さん「時間あるし…って位の感覚になっちゃってました」

 ペヤンヌさん「女にはそういう感覚ないから。スゴイっすね」

 山下監督「でも働く(=体を売る)って選択肢のハードルが低い感じがするんですよ。男にもそういうお店があるじゃないですか出張ホストとか。そういう所で働くってハードルが男は異常に高いですからねー」

 三浦さん「そうですね。そこまで…働けはしないですね」

 ペヤンヌさん「でも女の場合はそういう所を見るには働くって選択肢しかないんですよね。それは気軽ではないですよ」

 三浦さん「今までに働いてもいいかなって考えた事はあった?」

 ペヤンヌさん「働いて潜入してみたいって思った事はありますけど…そこで(そのハードルを)超える勇気はなかった」

 山下監督「それはそこで何を越えられなかったんですか?」

 ペヤンヌさん「コンプレックスみたいなのもある。自分がそこで通用するのかみたいな事も色々考える」

 山下監督「面接で落ちたらどうしようって」

 

・ 山下監督「最近風俗に行ったんですけど。あのーこのテレクラキャノンボールにも出ているかえでさんが今風俗で働いていて。僕(作中でも)シャカシャカをやってましたけど、最近セックスで全然イケなくなっていて、セックスどころか射精も上手くいかなくなってきてて。このまま女性に射精させてもらう事が出来なくなっちゃうんじゃないかなと。オナニーだと苦し紛れにイクんですけど。ここで行っとかないともう出なくなっちゃうんじゃないかと思って。女性の前でシャカシャカでもイケなくなってしまって、これはどうにかしなきゃいけないと。それを、初めて会った人に言っても解って貰えないし、説明するのもメンドくさいし。そこでかえでのお店に行こうと。説明しなくても理解して貰えるし。…でも、イケなかったんですよねぇ」

  三浦さん「何ですかね…それは年を取るにつれてって事ですか?」

  山下監督「えぇ…」

  ペヤンヌさん「性欲自体はあるんですか?」

  山下監督「性欲もねぇ…無くなってきました」

  ペヤンヌさん「発射は全くしなくても平気なんですか?」

  山下監督「平気は平気です。全然もう…このまま一生発射しなくてもいいかもしれない」

  ペヤンヌさん「じゃあ危機感だけで発射しなくちゃなんないって思ってるんですか?」

  山下監督「そうですね。発射しなくてもいいじゃんって思うんですけど、僕、AV監督なんですけど、ハメ撮りの仕事ってのがあって。こんなボロボロの、ヨボヨボの僕に。動画サイトのオリジナル動画みたいなのがあって、多分誰も観てないような動画サイトの仕事で月に1回ハメ撮りしなきゃいけなくて。それがなかなか上手くいかないのを上手くいかせようってのがあったんですけどね。また安い仕事なんで安い女しか来ないんですよ」

  三浦さん「ヤッてる時の気持ちよさはあるんですか?射精しないだけ?」

  山下監督「いやーあの、ヤッてる時の気持ちよさはあるんですけど、温泉に入ってる方が気持ちいい。気持ちいいのは気持ちいいんだけど、温泉とどっち取るかって言われると温泉取るかなぁっていう位」

  ペヤンヌさん「そういうの無くなっても女の人を口説きたいって欲はあるんですか?」

  山下監督「特に無いです」

  ペヤンヌさん「向こうから寄って来たら…」

  山下監督「向こうから寄って来たら…それは…もう…えー…とったりしますけど。断れない体質なんですよ。30でフリーのAV監督になって18年、仕事を断らないから、何に対しても断らない癖が出来ちゃってますから。来るモノはそのまま…ハイ」

 

・ 三浦さん「山下さん自身はテレクラキャノンボールみたいな映画を撮る事は考えてないんですか?」

  山下監督「企画は考えてるんですけどね。僕、角川映画世代なんで、戦国自衛隊が凄く好きなんですよ。で、戦国自衛隊のオマージュで戦国AV撮影隊って企画を。AV撮影隊がタイムスリップしてっていう。戦国武将がAV男優やったりしてね」

 

 という訳で、この日のトークショーは謎の与太話で〆られました。

 

 

  この日の晩御飯。

 キッチンABCのオムカレーセット950円。オムライスの上にハンバーグが載せられ、更にその上からこちらのお店の名物のブラックカレーがかけられているという夢の食べ物。

 ブラックカレー、久しぶりに頼みましたが真っ黒ですね!こんなに黒かったっけ?!ってちょっとビックリ。

 スプーンを入れてみた所。オムライスはケチャップライスではなくこんな感じです。ちなみにハンバーグの載っていないオムカレーは800円でございます。